大切なバイクを盗難から守る方法はいくつかありますが、そのうちのひとつがバイクコンテナを利用することです。
しかし、どのバイクコンテナでもいいわけではありません。
今回は、盗難対策になるバイクコンテナの選び方、保管することによるメリットや盗難対策の方法について解説します。
目次
バイクコンテナとは
バイクコンテナは、バイクの収納・保管を主な目的とするコンテナボックスです。
この目的に特化した特徴を備えています(詳しくは後述)。使いやすさが魅力のコンテナボックスといえるでしょう。
ただし、数が少ないため、お住まいの地域に必ずあるとは限りません。バイクコンテナを見つけた方は、利用を積極的に検討するほうがよいかもしれません。
トランクルームと以下の違いがあるため、便利に活用できる可能性があります。
バイクボックスの特徴
バイクボックスは、バイクの収納がしやすいように入り口が跳ね上げ式のスロープとなっており、出し入れに手間がかかりません。
コンテナのなかはヘルメットや整備用品を収納しやすいように、棚があらかじめ付いています。
また、強い雨や風にも飛ばされないように丈夫に作られているので、雨に濡れることや風に飛ばされる心配もないといえるでしょう。
さらに、最大6個の鍵を取り付けられるので、トランクルームに収納していても盗難の不安がある方におすすめです。
トランクルームとの違い
トランクルームの中にも、バイクを収納・保管できるものがあります。
ただし、バイクコンテナと、すべてが同じではありません。
バイクコンテナの多くは、入口の段差を解消するラダーレールを用意しています。
また、入口の扉も広く設計されていることが一般的です。
同様に、入り口前のスペースも広めに設けられていることが多いでしょう。これらの取り組みを行っている理由は、バイクを出し入れしやすくするためです。
このような配慮を行っているトランクルームは多くありません。バイクコンテナは、トランクルームよりもバイクを出し入れしやすいと考えられます。
バイクコンテナの費用相場
バイクコンテナの費用は初期費用と月額利用料にわかれます。
具体的な設定はサービスで異なりますが、一般的な目安を示すと以下のようになります。
【費用の目安】
- 初期費用:月額利用料の2~3カ月分程度
- 月額利用料:7,000~10,000円程度
つまり、初期費用の目安は14,000~30,000円程度です。
内訳は以下のようになります。
【初期費用の内訳】
- 事務手数料:月額利用料1カ月分
- 鍵の交換料金ほか:5,000円
- 保険料:500円程度
- 管理費:500~1,000円程度
- 月額利用料金の日割り料金
以上の合計で、月額利用料の2~3カ月程度になることが一般的です。
ちなみに、保険料と管理費は、2カ月目以降もかかります(具体的な設定はサービスで異なります)。
いわゆる青空駐車場よりも割高になりますが、快適性や安全性などを考えると満足できるケースが多いでしょう。
バイクコンテナのメリット
盗難を防止する以外にも、バイクコンテナにはメリットがあります。
バイクコンテのメリットは以下になります。
【その他メリット】
- バイクの寿命が長くなる
- 備品も一緒に保管できる
バイクの寿命が長くなる
部品でカバーされている車と違い、バイクはエンジン部分といった主要なパーツがすべてむき出しです。
外に保管していると雨にさらされるだけでなく、ほこりや虫などの影響をもろに受けてしまいます。
そのため、なにも対策をしないまま、バイクを外で保管してしまうと寿命が短くなる可能性が高くなります。
また、保管方法と同様にメンテナンスも大切です。
エンジンオイルやガソリンなどは放っておくと劣化してしまうので、定期的な交換を行いましょう。
また、長期間使用しない場合でも、部品が悪くなってしまうので定期的にバイクに乗って動かすことも大切です。
もし都合によってバイクに長期間乗れない場合は、定期的に点検をすることや部品の交換を行うことをおすすめします。
バイクの備品なども一緒に保管できる
ヘルメットやグローブなど、バイクの備品を一緒に保管できる点も見逃せません。
バイクコンテの中には、備品の収納を目的とする専用の棚やフックを設けているものもあります。
一緒に収納することで、バイクの使い勝手はよくなります。
また、自宅におく荷物が減ることで収納スペースが増えます。
盗難されやすいバイクコンテナの特徴
バイクコンテナが盗難を防止する効果に期待できるとお伝えしましたが、中には盗難の被害に遭いやすいものも存在します。
そのような防犯リスクの高いバイクコンテナと契約しなくて済むように、注意すべき点について解説します。
【盗難されやすいバイクコンテナの特徴】
- 鍵の交換をしないバイクコンテナ
- 利用者以外にも立ち入れる
- 監視カメラがついていない
- 衝撃に弱い
鍵を交換しないバイクコンテナ
賃貸マンションを契約する際に、前の入居者が住んでいたときから鍵が交換されない物件を契約するでしょうか。おそらく契約する人はほとんどいません。
それと同様に、バイクコンテナでも契約のたびに鍵を交換していないところとは契約しないようにしましょう。
大切なバイクを保管するためのコンテナにもかかわらず、防犯意識の低いコンテナを利用するのはリスク以外のなにものでもありません。
利用者以外も立ち入れるバイクコンテナ
利用者以外も容易に立ち入れる、ということは、盗難目的の人も容易に立ち入れるということです。
警報システムの設備が整っているかどうか、管理人や警備員がいるところ稼働かなど、事前に確認しましょう。
監視カメラが完備されていないバイクコンテナ
万が一、盗難の被害に遭った際、警察の捜査の決め手となるのが監視カメラの映像です。
バイクのような高価なものを預ける場合、監視カメラが完備されているコンテナを選ぶことは最低限必要なことといえます。
また、監視カメラと同様に、盗難が起きた時にアラートを流すようなセキュリティシステムがあれば、盗難の抑止力としての働きが期待できます。
バイクの窃盗を考える人間からすれば、監視カメラやセキュリティシステムがないトランクルームは犯行に及びやすいため、そういった設備がないトランクルームは絶対に契約してはいけません。
衝撃に弱いトランクルーム
トランクルームの耐久性も非常に重要なポイントです。
単純に防犯対策の意味合いもありますが、昨今増えている暴風雨や地震などから保管しているものを守る意味もあります。
耐久性の弱いバイクコンテナの場合、簡単にシャッターが壊れてしまうものもあります。中のバイクにまで被害が及んでしまいますので、衝撃に対して耐久性のあるトランクルームを選びましょう。
よくあるバイク盗難の手口
バイク盗難を防止するためには、まず盗難の手口について把握しておくべきです。盗難の手口を把握しておくことで、対策を打つことが可能となります。
バイク盗難で多い手口の1つが、ロックや、繋いであるチェーンをガードレールごと物理的に切断する、あるいは破壊してバイクを持ち去ることです。
ガードレールにつないでおくと盗難される心配は少ないと考える人が多いためこの被害はなくならないのですが、窃盗集団からすれば盗難の対象となります。
プロの窃盗団は、破壊力のあるカッターなどの特殊な道具を多数用意しており、そのような環境下での窃盗にも手慣れているためです。
さらに、クレーンを用いてバイクを運搬したり、ロックされているタイヤを外して本体だけを持ち運んだりするケースも報告されています。
また、ニーズの高いパーツのみを盗難し、転売するというケースも少なくありません。プロの窃盗団は、大胆かつスピーディーに作業を終えるため、さまざまな手口が開発され続けています。
一方、窃盗の素人による盗難の場合は強引にロックを壊し、自力で押して持ち去ることが多いなど、バイクの運搬方法に大きな違いがあるといわれています。
自分でできる盗難対策
盗難されやすいコンテナの特徴をお伝えしましたが、基本的には正反対のコンテナを選ぶことが大前提となります。
しかしそれだけでは不十分ですので、自分でできる盗難対策を4つ紹介します。実践できていない項目については、ぜひ取り入れてみてください。
チェーンロック
チェーンロックは、最も簡単にできる盗難対策です。
チェーンロック自体、比較的手に入りやすいものであり、素人でも簡単にできる対策のひとつです。
バイクコンテナに万が一侵入されるような事態になったとしても、チェーンロックをしておくだけで容易にバイクを動かせないうえ、時間稼ぎになります。
窃盗犯は、できるだけ時間をかけずに作業をしたいため盗難防止に役立つでしょう。また、警備システムが作動し、警備員が駆けつけてくれる時間も稼いでくれるかもしれません。
チェーンロックは「なるべく太いもの」を選ぶようにしましょう。細いと、切断が容易であり、太く固いタイプがおすすめです。
さらに、ひとつだけでなく、前輪と後輪の両方にチェーンロックを使用すると、より防犯レベルが向上します。チェーンロックの数が増えるほどに、切断の作業に時間がかかるため、バイクを持ち出しにくくなります。
ディスクロック
「ディスクロック」とは、ホイールを止めるためにディスクブレーキのピン穴に鍵を差し込むことです。
ディスクロックも入手しやすいバイク用品であり、チェーンロックなどと併用することをおすすめします。セキュリティ対策とは、何重にもすることで、その分防犯レベルが向上するからです。
ただし、注意点として、ディスクロックを使用するには、専用のピン穴が必要です。ディスクロックの購入前に、バイクにピン穴があるかどうかを必ず確かめるようにしましょう。
そして、チェーンロック同様に、ディスクロック自体も複数使うようにしておくと、より安全です。
アラーム
「アラーム」もバイクの盗難を防ぐのに役立ちます。
バイクコンテナのセキュリティシステムだけでなく、アラームを取り付けることで、車体が動かされたりした場合に警報が鳴ります。これはコンテナ以外に駐車する際にも有効でしょう。
先に紹介したディスクロックと一体化したアラームもあり、取付作業が少なく便利なアイテムといえます。
保険加入
保険のシステムは、バイクコンテナによって違います。
基本契約に保険が含まれていることが一般的ですが、バイクを補償対象外にしているケースもあるため注意が必要です。
補償対象外の場合、盗難被害に遭うと損害をすべて自分で負わないといけません。万が一の被害に備えて、補償対象外のバイクコンテナの場合は自身で別途、盗難保険に加入しておくことをおすすめします。
バイクを保管する際の注意点
続いて、バイクを保管する際に気を付けたほうがよい注意点を5つ紹介します。
これから新しいバイクの保管をする方は、ぜひ参考にしてください。
雨や紫外線を防ぐ
バイクは部品がむき出しになっていることから、雨や紫外線にあたると金属が錆びる原因となります。
そのため、バイクを保管する場合には、屋内・屋外にかかわらずカバーを掛けましょう。
カバーを掛けるだけで、ほこりを防ぐことや、いたずらや盗難を防ぐことにも効果があります。
カバーを選ぶ際には、まずバイクのサイズに合っているかどうかを確認しましょう。
そしてカバーにもさまざまな素材があるので防水性や耐久性など、どの部分を重視するのか、バイクを保管するうえで重要視する部分を押さえておくことが大切です。
湿気対策をしておく
バイクにカバーをすれば雨に濡れることは防げますが、地面から上がってくる湿気の対策まではできません。
そのため、湿気の対策はカバーとは別に行う必要があります。
バイクにカバーを掛けることは屋内・屋外問わず行ったほうがよいですが、防水性の高いカバーを使っている場合は雨が止んだあとには一旦外しましょう。
雨が止んだあとにカバーを掛けたままにすると、カバーのなかにこもっている湿気が残り、部品の劣化につながってしまいます。
また、バイクを停めている地面がコンクリートではなく、砂利や土の上の場合は湿気の影響をより受けやすくなります。
できるだけバイクをコンクリートといった湿気に強い場所で保管することが理想ですが、難しい場合はバイクの下に鉄板を敷くと湿気対策としては有効です。
保管前にメンテンナンスをしておく
バイクに水分や汚れが付着している状態でカバーを掛けると逆効果となってしまうので、カバーを掛ける前には必ずメンテナンスを行いましょう。
しばらくバイクに乗る予定がないため、長期間保管するということが事前にわかっている場合は、保管前に必ず洗車を行ってバイクを清潔にしておくことが大切です。
砂利や土がバイクに付着した場合は、汚れを落としたあとに水分が残らないようにしっかりと乾かします。
乾かしたあとに柔らかいタオルで拭き上げをしてから、カバーを掛けましょう。
複数のロックを併用する
バイクを保管する際にはメンテナンスも重要ですが、盗難を防ぐことも重要です。
屋外にバイクを置いている際にロックをしていないと、カバーを掛けているとはいえ盗難にあう可能性が高いです。
そのため、バイクには必ず盗難防止のロックを付けておきましょう。
1つのロックよりも、複数のロックを付けておくことで盗難が難しいと思わせることも重要です。
盗難防止装置を付ける
タイヤに取り付けるロックや、車体の振動を感知して大音量の警音を鳴らすアラームや、エンジンを不正にかけられないイモビライザーなどの盗難防止装置が販売されています。
このような装置を適切に取り入れて、バイクを盗難から守りましょう。
ただし、あまりに簡易なロックは、窃盗の常習犯が扱えば簡単に外れてしまうので少し値段は高くなりますが、しっかりロックができる商品を選ぶことをおすすめします。
バイクのサイズによっては合わないものもあるので、必ず現物を確認したうえで購入しましょう。
盗難対策をしているおすすめコンテナ
盗難対策をいているおすすめトランクルームを2つ紹介します。
【おすすめコンテナ】
- オレンジコンテナ
- ハローストレージ
これらを見ていきましょう。
オレンジコンテナ
オレンジコンテナは、アパルトマンイクシーズ株式会社が運営するトランクルームと貸し倉庫のサービスです。
対応地域は、東京都や神奈川県などを中心とする関東エリア、静岡県や愛知県を含む東海エリアと、大阪府から広島県の関西〜中国エリアです。
屋外型コンテナのほか、スロープ付きのバイクスペースやサーフタイプなど、さまざまな種類の収納を用意しています。
コンテナスペースは0.5帖から用意され、最大で8帖まで選べます。
目的や予算、立地からそれぞれ収納スペースが選べるほか、月額550円(税込)の安心保障パックで万が一にも備えることができます。
オプションで安心保障パックもあるので安心です。
ハローストレージ
ハローストレージは、エリアリンク株式会社の運営するトランクルームサービスです。
北海道から九州まで日本全国に対応し、トランクルームは屋内・屋外の2種類を用意。
清潔感のある外装と警備会社のセキュリティを完備した「トランクハウス24シリーズ」も展開し、豊富なサイズ展開からニーズに合った収納が選べます。
まとめ:バイクコンテナは防犯対策に最適
バイクコンテナは、防犯対策に役立ちます。
しかし、最低限必要な設備の条件があるので事前に確認するようにしましょう。また、条件を満たすバイクコンテナを見つけられたとしても、絶対に安心というわけではありません。
自分自身でもできる防犯対策を二重、三重としておくことで、より防犯レベルを向上させられます。
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