トランクルームは、住居に収納スペースを確保できない場合などにおいて、収納スペースを確保できる便利なサービスです。
一時的に利用したり、継続的にも使用できたりと幅広い用途で使用可能です。
誰でもすぐにトランクルームを利用できるわけではなく、契約を結んだうえで初めて利用できます。
では、トランクルームの契約書ではどのような内容が記載されているのでしょうか。
この記事では、トランクルームの契約書の内容や注意すべきポイントを解説します。
目次
トランクルームの契約書の種類
トランクルームの契約書には、主に以下3つの種類が存在します。
- 一時使用賃貸借契約書
- 寄託契約書
- 賃貸借契約書
いずれの契約書においても、最終的にはトランクルームを契約して利用するために結ぶ契約内容が記載されています。
ただ、運営会社によりどちらの契約になるかが異なるのです。
では、上記3つの契約書にはどのような点が異なるのでしょうか。
ここでは、各契約書の種類について解説します。
一時使用賃貸借契約書
通常、マンションなどの賃貸物件を借りる際には、賃貸借契約を結びます。
ただ、トランクルームにおいては、賃貸借契約ではなく一時使用賃貸借契約を締結しなければなりません。
トランクルームの運営会社が保有しているものを契約者に対して一時的に貸し出す形でサービスが提供されているのです。
よって、一時使用賃貸借契約の形でトランクルームを借りる形となります。
本契約書では、禁止されているものを除いて、基本的にどのようなものでも自由に配置可能です。
ただし、トランクルームの運営会社側に管理義務は発生せず、預けていたものが盗難などの被害に遭っても借用主が対応しなければなりません。
寄託契約書
寄託契約とは、ものを預けた際に管理会社側が責任をもって保管する契約です。
有償で寄託契約を結んだ場合は善管注意義務が生じるため、トランクルームの場合でも運営会社はものを保管し管理する義務が生じます。
補償内容に限度があり、また荷物の出し入れをする際には営業時間内に行う必要があるなど、自由度は決して高くありません。
また、トランクルーム内の環境についても基本はトランクルームの管理会社側でコントロールするため、管理内容は事前に確認しておく必要があります。
賃貸借契約書
賃貸借契約書は、先に解説した通りアパートやマンションなどの契約時に締結するものです。
トランクルームの場合、基本的に短期間の使用となり、一時使用賃貸借契約が締結されるのが一般的です。
具体的には、一時使用賃貸借契約の場合、基本的に使用する機関が明らかになっている場合に利用する場合が多くみられます。
もし、期限が明確でなく長期にわたって利用する場合には賃貸借契約が必要です。
トランクルーム契約書の基本的な内容
トランクルーム契約書には主に3つの種類があるとご紹介しましたが、契約書の内容については基本的に同じ内容が記載されています。
一時使用賃貸借契約書や寄託契約書では補償の有無に違いがありますが、基本的な記入事項に変わりはないのです。
契約書に記載される主な内容は、以下のとおりです。
- 契約者の氏名
- 契約者の電話番号
- 職業
- 勤務先情報
- 緊急連絡先と連絡先の続柄
- 借りるトランクルームの物件名
- 収納する予定の荷物
- 支払方法
- 利用期間
賃貸契約同様に、緊急連絡先についてまで細かく契約書に記載されるのが特徴です。
ここでは、とくに重要となる契約書の記載内容をピックアップして解説します。
契約者の情報
基本的な内容として、契約者の情報が必要です。
契約者の情報とは、以下が該当します。
- 契約者名
- 居住場所
- 電話番号
- 生年月日
なお、一見すると生年月日は不要に感じますが、未成年には貸し出さないトランクルームもあるため、情報として記載が必要です。
なお、未成年であっても有職者または連帯保証人がいれば借りられる場合があります。
緊急連絡先
緊急連絡先は、仮にトランクルームを借りた方が音信不通になって料金が滞納されている場合などで、連絡を取るための手段として契約書に記載されます。
一般的には、家族などの連絡先が緊急連絡先に指定されるケースが多いです。
なお、電話番号だけでなく氏名と契約者との続柄も提供しなければなりません。
借りるトランクルームの情報
借りるトランクルームの情報として、物件名と部屋番号、収納予定物が提示されます。
物件名と部屋番号だけでなく、収納する予定のものまで明確にしなければなりません。
これは、主に寄託契約書においてどの程度まで補償されるのかを明らかにするために必要な情報です。
その他(支払い方法・利用期間)
支払い方法と利用期間も契約書に記載すべき重要な事項です。
とくに、支払い方法はトラブルの元となる可能性もあるため、支払い方法だけでなく支払日まで細かく規定されます。
さらに、滞納した場合の処置方法まで契約書の中で記載する場合が多いです。
契約書以外に必要な情報
契約書以外に必要な情報については、とくに定められたルールはなくトランクルームの運営会社により異なります。
一般的には、以下のような情報を提供しなければなりません。
- 本人確認書類
- 印鑑
- 支払口座の情報
- 初期費用
とくに重要となるのが本人確認書類と初期費用です。
本人確認書類とは、住民票や運転免許証などが該当し、契約する本人で間違いないかの確認のために提供しなければなりません。
偽名によって犯罪行為などでトランクルームが利用されるリスクもあり、管理会社側も身分確認のうえで契約を結ぶ必要があります。
また、初期費用として月額料の1.5か月から3.5か月分を用意しなければなりません。
初期費用は、主に管理費や鍵代、事務手数料、セキュリティ登録費用などが該当します。
他にも、法人契約を行う場合は登記簿謄本や会社印などを準備しなければなりません。
関連記事>>トランクルームの料金相場はいくら?内訳とを安く抑えるコツもご紹介
トランクルームを契約する流れを解説
トランクルームを契約するにあたって、主にWeb契約とそれ以外の契約があります。
それぞれの方法により、契約を締結するまでの流れが若干異なります。
ここでは、Web契約、それ以外の方法による契約の流れを詳しくみていきましょう。
Web契約
Web契約とは、物件探しから契約、そして利用するまでをすべて自宅で完結させられる契約方法です。
大まかな流れとしては、運営会社のホームページから希望するトランクルームを探して、管理会社のサービスに会員登録して、契約手続きをします。
契約が完了したら初期費用を支払い、指定した住所にトランクルームの鍵が郵送される、もしくは管理会社まで来店して受け取れば利用開始できます。
Webのフォームに名前や住所、身分証明書の登録などを行うだけで契約できる点が魅力的です。
Web以外の方法による契約
Web以外の方法による契約の場合、電話やファックスを用いた方法があります。
また、管理会社に来店して行う方法も一般的です。
いずれの方法においても、まずは借りたいトランクルームを見つけてください。
そのあと、管理会社に借りたい旨の連絡をして、契約関連の書類を受け取ります。
契約書に必要事項を記入したら管理会社に提出し、初期費用を支払えば契約が成立します。
そのあと、トランクルームの鍵を受け取り、利用開始可能です。
契約時に注意すべきポイント
トランクルームを借りるために契約を結ぶ際に、注意すべき点があります。
ここでは、主な注意すべきポイントについて詳しく解説します。
審査の有無
トランクルームの契約にあたって、審査を受けなければならない場合があります。
審査とは、主に以下の事項が確認されます。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 緊急連絡先
- 職業
- 勤務先情報
申請内容に不備がないかを中心として、主にトランクルームを貸し出せる人物なのかを評価されます。
基本的に、トランクルーム契約の審査は賃貸物件を利用するときほど厳しくないのが一般的であり、普通に生活していれば問題なく通過します。
ただ、意図的ではなくても誤った情報を提供している場合は審査においてマイナスとなるので注意してください。
補償の有無や範囲
とくに寄託契約書の場合、預けるものに対しての補償の有無や範囲はしっかりと確認しなければなりません。
寄託契約書では、基本的に保管中の劣化や損害が生じた場合、管理会社の責任とされる場合が大半です。
ただ、双方に過失がある事象が発生した際には、場合によって保証してもらえないケースもあるため要注意です。
補償の有無や範囲をしっかりと確認し、カバーしきれない範囲は各種保険への加入も検討してください。
禁止事項
トランクルーム利用にあたって、禁止事項が定められるケースも多いです。
代表的な禁止事項として、以下があります。
- 他の利用者に迷惑となる行為
- 収納以外の目的で利用する
- 定められた方法以外で収納する
- 禁止物の収納
とくに注意したいのが、収納以外の目的で利用する場合です。
トランクルームをまるで住居のように利用して飲食したりするのは厳禁で、周囲への迷惑行為にも該当します。
また、禁止物とは現金や金銭に代わる高価なもの、危険物、臭いなどが発生するものが該当します。
自分の保管したいものが禁止事項に該当しないかをよく確認してください。
契約期間と解約方法
契約時には、契約期間と解約方法をよく確認してください。
とくに重要となるのが、解約方法の確認です。
トランクルームの管理会社によっては、契約期間の途中で解約する場合に違約金を請求する場合があります。
高額な違約金となる場合、契約期間を全うした方がお得になる場合もあるので、もし途中解約する可能性が少しでもある場合はよく確認してください。
また、原状回復のための清掃料や鍵交換費などが請求される場合もあります。
関連記事>>トランクルームの解約方法と事前におさえておきたい全体的な流れ
トランクルームの契約内容はよく確認しよう
トランクルームの契約は、賃貸契約ほど複雑ではないものの、さまざまな項目に対して契約を結ばなければなりません。
隅々までチェックするのは大変ですが、怠ってしまうと契約を結んだあとにトラブルを招きかねません。
よって、契約内容は細部までしっかりと確認して、不明な点があれば事前に管理会社に問い合わせてクリアにする必要があります。
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